こんなことありました/ヘブンズフォーチューンチャーチ(天運教会)

教会に通うある主婦の心に残る思い出や、心に響いたものごと

幼な子と祈り

ずいぶんと間が空いてしまいましたが、
目の前のことでバタバタしている日々
どこに入れたか忘れていた宝物をふとした瞬間に見つけて宝石箱におさめるように、
マイペースで綴っていきたいと思います。
よろしかったら、むかし話におつきあいくださいm(__)m

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母子で経験した忘れられない「奇跡」

もう10年以上も前、長女がある教会幼稚園に通っていた頃のこと。
その幼稚園は、子どもたちがやりたい遊びをとことんさせてくれる幼稚園。
長女は毎日楽しく通っていました。


ところがある日のこと、長女が「幼稚園に行きたくない」と言い始めました。
毎日いじわるをされると聞いて、「まさか、いじめ?」と、どっきりしました。

よく聞くと、どうやらクラスで一番体が大きく気も強いまなちゃん(仮名)が原因でした。
腕力も言葉も強力で、色んな場面で自分のわがままを通してしまうところがあったようです。


長女が特につらかったのは帰りの幼稚園バスの時間。
仲の良いりくちゃん(仮名)とお隣に座りたくて、
前もってりくちゃんとも約束しているのに、そんなことはお構いなしに
まなちゃんがりくちゃんの隣に強引に座ってしまうというのです。


年長さんになって、幼稚園生活の中で大好きなお友達と過ごすことが大事になってくる時。
仲良しのお友達との仲を裂かれることは幼稚園に行く一番の喜びを奪われることでした。
長女は小さい時から争いごとが大嫌いで、たいていのことは我慢してしまいます。
たまった我慢が限界にきていました。


「困ったねぇ。『私がりこちゃんと約束してたんだよ。』って言っても、まなちゃんは聞いてくれないの?」
「うん。」
「そうだ、神様にお願いしてみない?まなちゃんがやさしい心になるように、毎日神様にお祈りしてみようよ。」
長女が私の提案に賛成して、毎晩寝る前にまなちゃんのために一緒にお祈りすることにしました。


純真無垢な子どもの祈りは神様に届きやすいと言うし、きっと何かしらまなちゃんと長女の間に神様が働きかけてくださるはず!と私は確信していました。


すると…
神様は思いがけないほど早く、そしてはっきりした形で働きかけて下さいました!


まなちゃんのためにお祈りを始めてから3日が過ぎた頃、
帰りの幼稚園バスを降りてきた長女が
「今日ね、まなちゃんが、お手紙くれたの。バラ組さんのみんなにくれたんだよ。」
「みんなに?」
私は状況が飲みこめないまま、長女が手渡してきた封筒を開いてみました。


ディズニーのティンカーベルの封筒と便せん。
無造作に折りたたまれた便せんを開くと年長さんにしてはしっかりした鉛筆書きでこう書かれていました。


「いつも いじわるして ごめんね。もういじわるしないからなかよくしてね。まな」


クラスのみんなに一枚一枚手紙を書いているまなちゃんの姿が目に浮かびました。
わがままを通すことで、一番心に葛藤を抱えて辛かったのはまなちゃん自身だったのかもしれない…
胸がきゅんとなりました。


子どもの祈りは神様に届きやすいだけでなく、
祈りを受けたその子にも、神様の愛の心が注がれるなんて・・・
祈るのも、祈られるのも、幼な子が最強ですね!


その後もまなちゃんの強引なところは完全になくなったわけではないですが
お手紙をもらう前のように執拗にすることはなくなったようです。


卒園後、長女はまなちゃんと小、中学校は別になりましたが、高校が同じになりました!
ところが、忘れられないはずのそのまなちゃんが同じ学校にいることを
長女は何カ月も気づかなかったそうです。
なぜなら、幼稚園の時は見上げるほど体が大きかったまなちゃんが
自分よりも小さくなっていたのと、
気が強い(わがままな?)イメージが全く無くなっていたからでした!


成長過程で人を判断し決めつけることは大きな過ちを犯すかもしれない…
どんな人も、わが子も、自分自身のことも。
そして、人には人の心を変えることができないとしても、神様にはできる・・・!
まなちゃんに起こった奇跡が教えてくれました。


そしてさらに思うのは、
今の自分があるのは、誰かの祈りがあったからかもしれない・・・!


コロナ禍の高い秋の空を見上げながら、また祈ります。
幼な子の祈りはもちろん、世界中の人の私利私欲のない幼な子のような祈りが神様に必ず届きますように。
そして太陽の光ように、神様の温かい愛の心がすべての人にのぞみますように。